お客様の声

旧タイプREVOLUTIONにインナーテントを取り付ける方法

最近、めっきり寒くなりました・・・
電動ルーフテント「REVOLUTION」用のオプション、大評判の「インナーキルティングテント」もこの時期になると大活躍しますね!

しかしながら、このインナーテント、マイナーチェンジ前の「REVOLUTION」ユーザーは実はそのまま取り付けることができず、私も何とか方法を編み出そうと頑張ってはみたものの結局挫折し、何人もの方のお問い合わせを泣く泣くお断りしてきました・・・(T_T)

しかし、何としてもこの「インナーキルティングテント」を、所有する旧レボに取り付けてみせる!という熱意のあるユーザー様がとうとう現れました!
以前「真冬のルーフテント泊」詳細リポートを書いてくださった「雪山宴会部部長」ことIさまが、何と詳細なDIY取付方法のレポートを送って下さいました!!\(◎o◎)/
ありがとうございます!
(以下原文のまま転載します)

イージーキャンパーレボリューション(以下「レボ」と略します)旧型に、厳冬期用キルティングインナーテント(以下「インナー」と略します)を吊り下げる方法

 

厳冬期でもレボを活用するヘビーユーザーにとって、インナーは気になる存在だと思います。インナーのキルティングが空気の層を作り断熱効果が高まることで、保温性が向上して結露が減少します。氷点下や雪中で連泊する時の快適性が向上するのは間違いがありません。

しかし、問題が2つあります。

インナーには奥5箇所、手前5箇所にフックが付いており、レボの内側の対応する位置にもD環が付いています。そこにインナーのフックをかけて吊り下げる構造で、必要に応じて取り外しができるようになっています。し・か・し、インナーが登場したのは、レボリューションの発売後しばらく経ってからでした。そのため、旧型のレボリューションにはD環が付いていません。テント奥側にはアクセサリーフックが3箇所ついていますが、手前側には何もない状態です。したがって、インナーをつけるためには、なんらかの加工が必要となります。

 

もう一つの問題は、D環とフックの長さ、キルティングの厚さ、インナーが垂れ下がる分だけテントの内側が狭くなります。私を含めて昭和人体系で、座高が伸びやかな皆様におかれましては、圧迫感が出てしまうことでしょう。

 

図1旧レボ奥側のアクセサリーフックにインナーのフックをかけてみた

「1_内側が狭くなる理由」

私が持っているのはレボ旧型。しかし、インナーの存在を知ってから、辛抱たまらずにマッツさんより取り寄せいたしました。購入してから、いろいろチェックしましたが、お値段以上の製品であることは間違いありません。この生地、縫製(厚みがある生地で、ファスナーが長く複数箇所あるので工数が多い)で、「そんな安くていいの??」と正直なところびっくりしました。

そして、この度無事に取り付けが完了いたしました。同じくレボ旧型をお持ちで、悶々とされている皆々様の参考になればと思いまして、レポートいたします。尚、加工に失敗しても、レボのテント本体(新型)は、単体で購入が可能ということです。イージーキャンパーシリーズは、こうしたアフターケアも良心的なので、安心ですね。

加工開始 (テント奥側に、フッキングポイントを設ける)

前述の通り、テント奥側には、アクセサリーフックが3箇所(左右・センター)設けられています。インナーのフックは5箇所ですので、3/5は既存のフックもしくはその根本にそのままフッキングできます。問題は、残りの2箇所をどうするか…

で、既存のアクセサリーフックの根元に、アルミパイプを通してしまって、そこにフッキングしたらどうだろうと考えてやってみました。

図2 既存フックの根元にアルミパイプを通してみる

図3 奥側に渡したアルミパイプにインナーを吊り下げる

アルミパイプにした理由は、「加工が簡単」「アルミ棒を内側に入れれば、長さの調整が簡単」だからです。私が購入したのは、M6のアルミパイプです M6とは、「外径が6mmである」という意味です。ちなみに、内径は 5.1mmですので、M5のアルミ棒を別に購入し、差し込んでやることで「パイプ+棒+パイプ」と連結することができます。また、長さの微調整が必要な場合ですが、棒材をきれいに切断するのは、意外と難しいのです…  しかし、柔らかいアルミのパイプは、パイプカッターでクルクルやれば簡単に切断できます。

図4 安価(ネットなら数百円)で手に入るパイプカッター

これで、奥側は最低限の加工でインナーを吊り下げることができるようになりました。

しかし、アルミパイプには大きな欠点があります。簡単に曲がってしまうということ。テントなどで使われるような、高強度のジュラルミンパイプであれば、しなっても元に戻ります。しかし、一般的に手に入りやすいアルミパイプは、ちょっとした力で簡単に座屈してしまいます。この後説明する、テントに穴あけ+ワッシャー+ブラケット取り付けのほうが、信頼性は格段に上です。ですので、奥側は既存の3箇所のフックを流用し、右・左それぞれ1箇所ずつにブラケットを新設して吊り下げる方法がベストだと思います。私も時間を作って、パイプを撤去して2箇所ブラケットを新設する予定です。

違う方法にトライ (テント手前側に、フッキングポイントを設ける)

さて、問題のテント手前側です。こちら側には、既存のフックなどはありません。ですので、5箇所のフッキングポイントを設ける必要があります。

いろいろ悩みつつ、結論は、テント本体に穴を開ける必要があるだろうということ。しかし、「穴を開けたら、そこからほつれないように」しなければなりません。また、ある程度の力で「引っ張った時に、外れない」必要もありますし、「テント生地が破けたりしない」補強も考える必要があります。

本来はナイロンのテープを縫いつけて補強したりするのがベストなのですが、手間をかけたくない。そこで、次のような部材を準備しました。

図5 ダイキャストブラケット

これをテント内側につけて、そこにD環、ミニシャックル、タイラップなどでインナーを吊り下げようという計画。一個180円くらいなので、5個買っても1,000円くらい。

テントを畳む・広げる時に、擦れて記事を痛めないように、できるだけ小型で鋭利な部分がないフッキングパーツを探したらこれになりました。尚、本来は、パイプを壁に固定するためのパーツで、ホームセンターなどだとステンレスパイプなどのコーナーで売っています。

図6 大径ワッシャーと M4ステンレスネジ

さほど大きな力がかかるわけでもないので、テント生地への穴あけは最低限にしたい、ということでネジは(M4=4mm)でいいかと。ただし、通常のM4用ワッシャーだと径が小さいので、生地に対する攻撃性が高くなってしまいます。ナイロン・プラスチックの柔らかい素材のワッシャーは手に入りにくいので、ステンレスの大径ワッシャーを購入。

*注*湿気&サビ対策が重要なので、ネジ・ワッシャーはステンレスをお勧めします。また、アルミとステンレスなど、異種金属を直接組み合わせて使用することは、電食(詳細は割愛します)を呼ぶのでやめたほうが良いです。

図7 下穴位置の決定

位置を決めて穴を開けていきます。室内の広さを確保するためには、できるだけ隙間なく張りたいので、可能な限り上に穴を開けます。ワッシャーを手に持って、下穴を開けるところにマジック等でマーキングします。下穴を開ける順番ですが、「センター」「左右の端」を最初に行います。

図8 テンションポイントとインナーテントのフック位置

最後の2箇所、左右の真ん中は、インナーテントを一度仮に下げてから、現物あわせをして位置ギメをしてください。理由ですが、テントをフレームに吊り下げるテンションポイントが5箇所あります。で、インナーのフッキングポイントもそこと同じ位置にあると思い込みそうになります、が、実際は写真のように位置が違います。また、縫い目の部分に穴を開けるとトラブルの元になりますので、現物を合わせながら最もよさそうなポイントを選んでください。

図9 ほつれ止めとして接着剤を塗布

生地はナイロンなので、半田ゴテやピンを熱して溶かして、ほつれ止めにしても良いのですが、今回は接着剤を使ってみました。耐熱(高温・低温)性、柔軟性、耐水性があって、できれば金属と合成繊維の接着ができるボンドが良いと思います。

図10 センター内側

このように着きました。ネジの頭は「皿」型を選ぶと、このようにブラケットのくぼみにすっぽりと収まります。尚、内側から「ブラケット+ワッシャー小+ワッシャー大」「テント生地」「ワッシャー大+ワッシャー小+ナット」の組み合わせで、ネジの長さ12mmでちょうど良い感じでした。小ワッシャーを使わなければ、10mm でも良いと思われます。

図11 センター外側

外から見るとこのような感じになります。ナットは、緩みどめ(ナイロン入り)機能が付いている物を選びました。

図12 フッキングポイント角

少し暗くて見えにくいですが、角はベンチレーションのフラップと位置が重なります。気にしなければ、フラップも貫通させて留めてしまっても良いでしょう。もし、フラップの内側にナットを収めたければ、穴あけの時に何かしらの当て板を使ってください。レボのテント生地は耐貫通性が高いことが今回実感しました(想像以上に丈夫です)。千枚通しなどでググっと力を入れても、なかなか穴があきません。内側からグリグリってやると、勢いあまって、表のフラップまで貫通する可能性が高いです。

図13 タイラップで固定 (完成)

フッキングポイント(ブラケット)に、インナーの吊り下げフックの根元を直接タイラップでつないで留めてみました。オリジナルの、D環+フックよりもおそらく隙間は狭くできていると思われます。

まとめ

作業を行ったのは、冷たい雨が降る日でしたが、インナーをつけて内側のマットレスとの入れ込み等を行う時には、軽く汗ばむくらい保温性が高まったことを実感しました。すべての作業は3時間程度で完了しました。試行錯誤がなければ、もう少し早くできるでしょうし、DIYの経験がなければ半日仕事にはなるかもしれません。

冬でもルーフトップテントを活用している、旧型レボオーナーの皆さん、ぜひ参考にしてチャレンジしてみてください。この内容の加工ならば、材料費は数千円ですみますし、その価値は十分すぎるくらいにあると思います。

そして、新型レボをお持ちのラッキーな皆さん。インナーテントを買って、すぐにつけられるという幸せをぜひ噛み締めてみてはどうでしょうか(笑)

 

雪山宴会部部長ことIさま、施工方法だけでなくさりげなくインナーテントの宣伝までしていただきありがとうございます(^^ゞ
ウチのルーフテント事業部は、このような行動力、思いやり溢れるお客様のおかげで成り立っていることを痛感いたしました・・・皆様ありがとうございます(T_T)

 

 

 

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