新潟のKさんより「UrbanZ」の詳細レビューをいただきました!
せっかくのユーザー様の率直なご意見ですので、原文のまま掲載させていただきます。
Kさんありがとうございます<(_ _)>
【購入までの経緯】
私は元々キャンプが大好きで、春から秋まで月1以上のペースで出掛けるのですが、いざ週末になると億劫になってしまう週末が多々ありました。
その原因のひとつが、憎き天気予報の雨マーク。土日の一泊二日で行くとして、土曜に雨が降る分にはまだ我慢できるのですが、
日曜に降られてしまうとテントが濡れたまま撤収する羽目になってしまいます。
家に帰ってから再び広げて乾かすのがとても面倒で、どうしても日曜の雨マークを見てしまうと気落ちしていました。
もうひとつの原因が、テントの設営撤収に費やす時間と労力。
一泊二日というゆっくりできる時間が限られている中で、設営撤収に時間をかけるのは勿体ないなぁと常々感 じていました。
「天気予報を気にしないで雨の日もキャンプへ行きたい!」
「テント設営撤収から解放されて時間を有効活用したい!」
そんなとき、偶然マッツさんのルーフテントを見つけたことがすべてのキッカケです。
当初は電動開閉が魅力的なRevolutionを検討していましたが、積雪時の庇の強度が心配で保留していました。
そんな最中にアーバンZ新登場の一報を目にし、先日の展示会にお邪魔した次第です。
展示会では実際に庇の構造や強度を確認することができ、積雪にも十分耐えられるとの事で購入を決めました。
【デザイン】
アーバンZは外寸2100×1500の大きさがあるので、取付けてから しばらくは車の見た目に違和感がありましたが、不思議なことに数日で見慣れました。
直線的なデザインなので、スクエアな車にはバッチリ似合うと思います。
シェルの色はマッツさんのホームページではカーキ色という説明でしたが、実物は黒のほうが近いです。(黒ですね・・・すみません)
仮に黒一色のシェルであればボテッとして塊感が強くなってしまうところですが、実物は黒いシェルにシルバー色のリングパーツが組み合わされていて、
一見したところ数字ほどの大きさを感じません。
シェルの上下をとめる金具にはオレンジの差し色が入っていて、シェルの黒色にオレンジ色がよく映えます。
シェルの表面はシボ加工のようなブツブツとした触り心地で、強く押しても凹まないほど頑丈な作りになって います。
またシェルの上面中央が2~3センチ盛り上がっていて、水勾配のように雨水が溜まりにくい構造になっています。積雪地では雪が屋根に積もってしまうことが悩みの種ですが、とても頑丈なシェルと水勾配を備えているので、かなり安心感があります。
あとは長期的に使用した際のシェルの耐候性や金具の錆具合がどうなるか気になるところですね。
【走行感・燃費比較】
アーバンZは重量が80kg弱もありますので、さぞかしズッシリした乗り味に変わるのだろうと思っていましたが、その予想に反して重たいテントが天井に載っていることを忘れてしまうぐらい変化を感じませんでした。
街中を低速走行するぶんには風の抵抗を受けにくいようで、大き な風切り音もなく、燃費ロスもほぼ重量増加分だけで済みそうです。
それに対して高速道路では、時速90kmを過ぎたあたりから風切り音が聞こえ始め、同時に今まで感じることがなかった横風に煽られる感覚も目立ち始めます。
個人的に一番心配をしていた高速走行時のメーター読み燃費ですが、取り付け前は平均13.0㌔/Lだったのに対し、取り付け後は12.2㌔/Lとなりました。
この0.8㌔(9%)の差によってデリカD5のタンク容量では50km~55kmほど走行可能距離が短くなる計算になりますが、軽油代にして数百円程度のアップなので許容範囲と捉えています。
※当方のデリカD5は2.3Lディーゼルエンジンなので、ガソリン車やハイブリッド車では異なる結果になるかもしれません。
【設営・撤収】
テントの展開はとても簡単です。テントをひと押しするとダンパーが作用して勝手に展開するので、女性でも簡単に展開できます。
背の高い車だと少しだけ苦労しますが、それでも後席のドアステップや踏み台などに足を掛けて、あとは腕を上に伸ばしてヨイショと一押しするだけで完成です。
展開と同様に、撤収もとても簡単なのですが、展開時よりも少しだけ力が必要です。
シェルの上蓋に付いている紐を引っ張り、ダンパーの力に逆らいながら折りたたむのですが、このとき紐が切れてしまわないか心配なぐらい体重をかけて引っ張る必要があります。
一度ダンパーが縮みさえすれば、あとはシェル上蓋の重みで勝手に閉じてくれるの で、チカラを掛けるのはほんの数秒間です。
設営/撤収にかかる所要時間はそれぞれ2~3分なので、以前までテントにかけていた時間に比べれば雲泥の差です。この余った時間でいつもより手の込んだ料理を作ったり、キャンプ場を散策したり、時間を有効活用できるようになりました。
【寝心地・広さ】
テント内の広さは快適そのもので、室内幅が135cmのダブルベッドサイズなので、大人2人では十分すぎるほど余裕があります。
私はかなり寝返りをするのですが、それでも隣と肩が当たってしまうことは少ないです。
ただし仮に3人就寝の場合、1人が小さな子供であればギリギリ問題ないと思いますが、大人3人ではかなり厳しいと思います。
備付のインナーベッドは少し硬めで、膝歩きをすると底付き感があります。
私はインナーベッドにそのまま寝ても気にならないのですが、相方が腰痛持ちで少し気になるようなので、別途キャンプ用のインフレーターマットを敷き、その上にベッドシーツを敷いて寝ていました。
インフレーターマット(厚さ約5cm)は空気を入れたままでもテントのシェルを畳むめるので、マットを出し入れする手間が省けてグッドです。恐らく夏用のタオルケットなど薄手の物であれば、インフレーターマットと一緒に敷いたまま畳めると思います。
しばらくキャンプ用インフレーターマットで寝起きしていましたが、ある時から私も腰に違和感を感じ始めたので、今現在は厚さ4cmのマ ッ トレストッパーを敷いて寝ています。
これにより、もはや自宅のベッドと遜色ない寝心地になったので大変満足しています。(一般的な200cm×140cmのダブルベッドサイズのトッパーをそのまま敷いてしまうと油圧バンパーとトッパーが干渉してシェルを畳めなくなるので、ウレタンフォームを200cm×130cmほどに切るとギリギリ収まります)
テント内で座って長時間寛ぎたいときは、別途アウトドア用のポータブル座椅子があると快適です。椅子があるとないとでは腰への負担が断然違います。
また夏場は寝苦しいことがあるので、ポータブル扇風機のクリップをテント内のバンパーに挟んで使用するととても快適です。(←これは確かにgoodですね)
【雨天時の使い勝手】
アーバンZはRevolutionに比べて展開時の庇(ひさし)の張り出しが少ないので、やはり雨の日には濡れやすいです。
最大限濡れない方法として、伸縮はしごをアーバンZに引っ掛ける際に、はしご自体を車側へできるだけ寄せて、庇の真下(庇の陰)にはしご全体を収める方法があります。
この方法でもやはり横風が吹き込め濡れますし、必然的にはしごの角度が急になるので昇降時の注意が必要になりますが、ハシゴの角度ひとつで雨の吹込みをかなり防げます。
どうしても濡れたくない場合は、奥の手としてキャンプ用のタープを使う方法があります。
アーバンZの上蓋シェルの裏側にあるアルミフレームにタープを巻き付け、別途ポールを使って、ハシゴ上空にタープをわたす方法です。
恐らくルーフテントの強度的に推奨された使い方ではないと思うので、強風時には注意が必要ですね。
雨で濡れてしまったテントは、晴れた日の自宅駐車場で展開して天日干しします。
一般的なテントを使っていた頃は、家に帰ってからせっかく畳んだ幕を広げて、乾かしてから再度畳んで~という大変面倒な作業でしたが、ルーフテントの場合は自宅駐車場で展開したら放ったらかしで、乾いたら数分で収納完了なので全くストレスになりません。
ただひとつだけ、駐車場でルーフテントを乾かしている間は、隣人からの視線をある程度覚悟しないといけませんね^^;
【拡張性】
アーバンZは相当な横幅があるにも関わらず、他のルーフテントと同じように別途サイ ドオーニングの取り付けが可能だそうです。このあたりの拡張性も素晴らしいと思います。
サイドオーニングの取付にはあらかじめ長めのルーフバーが付いている必要があるそうなので、ルーフテント購入の段階で、将来的にサイドオーニングを付けたい旨を伝えておいたほうがいいみたいです。
…と、ここまでは大方ポジティブな内容でしたが、
一般的なテントと比べてネガティブな部分と、今後への期待を込めて改善点にあたる部分も少々書いてみたいと思います。
・アーバンZ自体は薄型なのですが、シェル下の補強アルミフレームを含めるとある程度の厚さになってしまいます。
(取り付け前の計算では全高2200㍉以内に収まる予定でしたが、実寸で少しオーバーしてし まいました)
強度などの兼ね合いで難しいとは思いますが、補強アルミフレームを取っ払って、シェルとルーフレールを直付けできれば、ルーフテントを高さ制限で諦めている人達にも一筋の光が差し込みそうです。(⇒次回ロット分からフレーム分30mmはシェル内蔵タイプに変更になります!)
・撤収用の引っ張りロープの付け根に使われている金具が、テント展開中に風に煽られるとカラカラ音を立てることがあります。就寝中や静かな場所では少し気になります。
・備付LEDが蛍光灯のような白色なので、個人的には暖色の方が良いかなと思います。
・元々のデザインなのかミスプリントなのかは分かりませんが、アーバンZのドア面に「Revolution」の刻印?が入っています。文字通りアーバンZも革新的ではありますが、「Ur banZ」のオリジナルレターにしたほうが相応しいかもしれません。(⇒ダイキさんには報告ずみです。)
・仕方ないことですが、虫が多く飛ぶ季節の高速走行後は、シェルのフロント面を無数の潰れた虫が覆ってしまい物凄いことになります。^^;;
※対策として高速走行する前に、透明で目立たない弱粘着テープをフロント全面に貼り、目的地や自宅到着後にベリッと剥がしてそのまま捨ててしまえば洗車の手間を省けます。またマッツさんで別途取扱いのある風防も大変有効だと思います。
・シェルが黒色なので真夏の日中はテント内が暑そうです。(夜に寝るだけと割り切れば問題ありません)
・雨の日ははしごが滑りやすくなるので、市販のラバーシートなどを足場に貼り付けた つけたほうが良いです。
・就寝中トイレへ行きたくなってもハシゴの昇り降りが面倒で、そのまま朝を迎えることが多々あります。笑
以上
最後に、当方は転勤族で大型連休や年末年始にしか実家のある関東へ戻れないのですが、
松本さんには無理を言ってそのタイミングでルーフテントを見学する機会を設けていただきました。本当にありがとうございました。
(いえいえこちらこそありがとうございました<(_ _)>)
この調子でしばらくアーバンZを使い慣らしてから、サイドオーニングを追加したいと考えています。
今後ともよろしくお願い致します。
(よろしくお願いします!)
ルーフテントの一番のよさは「手軽さ」だと思います。
もちろんキャンピングカーには価格なりの素晴らしさがあると思いますが、
普段なにげなく自家用車を運転しているときに偶然見かけた景色を前にして、瞬時にルーフテントを広げて景色を楽しむというような使い方は、自家用車とルーフテントの組み合わせでなければ実現できないと思います。
購入後、すでにこのような場面を2回ほど体験しましたが、本当に素晴らしいものです。
たまたま自家用車でドライブ中に素晴らしい景色を見かけたら、その場でルーフテントを開いて3分後には誰にも邪魔されないプライベート空間の出来上がり。
ルーフテントの中に入ると、不思議と周りからの視線が気にならずに自分だけの世界に入ることができるんです。
寝転がりながら残雪の山々をぼんやり眺め、テント内に持ち込んだ缶コーヒーで一服していると、いつの間にか春風に誘われるようにお昼寝タイムへ。
目が覚めてからそのまま立ち寄り温泉にでも浸かれたなら、それだけで素晴らしく充実した週末の出来上がりです。(・・・個人的な嗜好ですみません)
ルーフテントは、このように普段なんでもない時間を特別なものにするポテンシャルを秘めています。
こんな風に、ルーフテントならではの楽しみ方を共有できる人が、これからもっともっと増えていけば嬉しいですね。
将来的にキャンプ場で”ルーフテントキャンパーの集い”みたいなことを開催できれば、きっと楽しいと思います
実際にお使いのKさんご夫婦ならではの視点で、とてもわかりやすくご説明してくださいました!!
あとがきの「手軽さ」からの内容は、まさに私がルーフテントに抱いている感覚をそのまま表現してくださいました(#^.^#)
”ルーフテントは、このように普段なんでもない時間を特別なものにするポテンシャルを秘めています”
このフレーズ、たまんないですね・・・いただきます。
Kさんありがとうございました!いつまでも仲良しご夫婦で旅を楽しんで下さい!!
今後とも同じ「ルーフテント仲間」としてどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>